ラガー
ラガーは世界で最も広く飲まれているビールスタイルの一つで、低温発酵によるすっきりとした味わいが特徴です。名前の由来はドイツ語の「Lager」(貯蔵)であり、その名の通り、低温で長期間熟成されることから、クリアで爽快な飲み口が生まれます。ラガー酵母(Saccharomyces pastorianus)が低温で活動するため、フルーティーなエステルが少なく、クリーンな味わいになります。 ラガーの種類は多岐にわたり、代表的なものとして「ピルスナー」「ヘレス」「ドルトムンダー」「ボック」「ダークラガー」「アンバーラガー」などがあります。特にピルスナーはチェコ・ドイツで発展し、鮮やかな黄金色と爽快なホップの苦味が特徴です。一方、ヘレスはよりモルトの甘みを強調し、やや穏やかなホップの風味を持つバランスの取れたスタイルです。 ラガーの醸造には「下面発酵」が用いられ、発酵温度は約7~13℃程度と低く設定されます。これにより、発酵が穏やかに進み、不純物が少ない洗練された味わいが実現します。さらに、熟成期間(ラガリング)を経ることで、より滑らかで調和のとれた味わいになります。 このスタイルは19世紀以降の冷却技術の発展とともに世界中に広まり、大手ビールメーカーの主要な商品となりました。飲みやすさから、多くの国で「ビール=ラガー」という認識が一般的です。とはいえ、クラフトビールの世界では、伝統的なラガーを見直し、より個性を持たせたものも増えています。例えば、伝統的なラガーに現代的なホップを加えて香りを強調した「インディアペールラガー(IPL)」など、新しい試みが行われています。
- 2025年7月17日
COEDO 伽羅-Kyara-
製造元の商品説明 白葡萄やトロピカルフルーツを想わせるアロマホップの香り、苦味、コク飲み応えのIPL由来「伽羅-Kyara-」は、古くから日本に伝わる香木「伽羅」に由来し、香ばしさと複雑なフレーバーを持つビールとして名付けられました。アロマホップとカラメルモルトのコクのコントラストが栄えるインディア・ペール・ラガーです。 風味の特徴・カラメルモルト由来のコクや甘味と、ホップの軽やかな苦味のバランス […]